カマピーとチックルに続いて、日本各地で、かまぼこ業界のキャラクター・いわゆる「ゆるキャラ」が誕生しています。
東北では、宮城県の笹かまとあげかまの「ささかマン」「あげかマン」が誕生。県内のイベントにはなくてはならない存在になりました。
四国の宇和島には奇妙な「じゃこ天」のゆるキャラが市民の間に浸透しています。じゃこ太とか、じゃこ子とも呼ばれる奇妙な着ぐるみには、一瞬、たじろぎますが、よく見ればユーモラスで愛嬌が感じられる外見で、地元民に受け入れられています。毎年11月の第1日曜日に開催されるじゃこ天カーニバルでは、着ぐるみじゃこ天が、じゃこ天の歌に合わせて市内を踊りまわります。
つい最近、誕生したのが、なると巻きの主要産地・焼津の公認キャラクター「ナルトンとねりものフレンズ」。焼津蒲鉾商工業協同組合では、「ナルトン」とともに、「ナルトンの歌」(振り付けあり)を引っさげて、市内の公立保育園4園を訪問し、園児たちと歌ったり踊ったり、大いに楽しみました。
さて、ここで、カマピーチックル誕生の裏話をひとつ。カマピーチックルが大々的にデビューしたのは平成13年、山口県長門市で開催された第54回全国蒲鉾品評会のお国自慢かまぼこ即売会の会場でした。
ゆるキャラブームの到来は、ずっと後になってからのことで、当時の業界の重鎮たちは、突飛な外見に「何なんだ。これは」と複雑な表情を浮かべましたが、子供たちが、我先きに、カマピーチックルに抱きつく光景に、固い表情が次第に緩み、笑顔になった様子が、いまも目に浮かびます。
その後、みうらじゅんさんが「日本全国ゆるキャラ図鑑」という本を出版するにあたり、カマピーチックルを紹介したいと、掲載の了承を求めてきたことも思い出されます。千葉の非公認キャラ・ふなっしーのブレークをきっかけに到来した今日のゆるキャラブームは、ご承知の通りです。
これからも、どんな新しいかまぼこのキャラクターが誕生するのか、大いに楽しみです。