相模女子大(相模原市)の学生食堂で11月28~30日、焼津市特産の水産加工品を使った期間限定メニューが提供された。市が同大と取り組む「ヤイヅinサガジョ学食プロジェクト」の一環。
女子大生が考案したのは、黒はんぺんやちくわ、ナルトを素材にした「ちゃんぽん」と「かき揚げ丼」など丼3メニュー。ちゃんぽんは3日間提供し、丼は日替わりで1日限定30食で販売した(いずれも370円)。
黒はんぺんを丸々天ぷらにするなど、若い感性と斬新なアイデアで生まれた料理は好評で、学生からは「初めて食べた黒はんぺんがおいしかった」「もっと長く提供してほしい」といった声が聞かれた。
プロジェクトは、首都圏の若者に焼津の水産加工品をPRするのが目的。丼は各日ともほぼ完売だったため、市は「地元で提供する取り組みを検討したい」としている。
http://www.at-s.com/news/article/local/central/307284.html
「センハダカ」新商品続々 未利用魚「ご当地グルメに」
焼津市内の水産加工品メーカーが今秋以降、駿河湾のサクラエビ漁で混獲される未利用魚「センハダカ」を使った商品を相次いで市場投入している。今後もつくだ煮など新商品誕生が見込まれ、各社は新たなご当地グルメとして売り込みを加速させる。
商品化に取り組むのは、2015年度に設立された「ハダカイワシ利用研究会」に参加する、はの字食品、浅角、ヤマモ水産、カネギ。各社はセンハダカの身を使ったつみれやさつま揚げ、うま味を凝縮したチップスなど4点を開発、市内や首都圏のスーパー、空港で販売を始めた。
センハダカはハダカイワシ科の一種。深海に生息し、サクラエビを餌にするため、深みのあるうま味が特徴。脂にも多くのDHA(ドコサヘキサエン酸)を含むが、体長約5センチと小型のため、流通量は限定的。
いわし団子を販売する浅角の浅原泰彦取締役営業部長は「首都圏は千葉・銚子産イワシつみれと競合するが、予想以上の売れ行き」と手応えを語る。漁業資源の減少が叫ばれる中、「水産加工原料として利用できる可能性が高い」(山本茂之ヤマモ水産会長)と期待は大きい。
一方で、春と秋のサクラエビ漁で漁獲されたセンハダカを仕入れるため、原料確保に不安を抱えるメーカーもある。同会事務局を努める県水産技術研究所(同市)の高木毅開発加工科長は「センハダカは、サクラエビと並ぶ地域資源。今後も独自性のある商品開発が見込める」とした上で、安定供給に向けた体制構築を目指す考えを示した。
センハダカの活用は静岡市清水区でも、漁業者らが学校給食メニューで提供するなど研究を行っている。
http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/306903.html