2021年の年頭に当たり一言、ご挨拶を申し上げます。
昨年は日本のみならず、全世界が新型コロナウィルスに振り回された一年でした。すべての産業、職種で、かつて経験したことのない暗中模索の先行きの見えない不安な時間を過ごしました。ここにきて、コロナウィルスのワクチンが開発されたとの報道が流れていますが、わが国でも1日も早く安全に接種が実施され、マスクから解放された自由な日常に戻り、東京オリンピックが無事、開催されることを期待したいと思います。
さて、我が業界に眼を転じますと、昨年は業態の違いで大きな格差が生じた一年でした。インバウンドは消滅し、外出自粛で、観光地は閑散とし、観光分野に軸足を置くお土産や旅行者を対象とする企業や学校給食関係が壊滅的な打撃を受けた一方で、巣籠もり需要の増大で、量販店での販売は堅調に推移を辿り、中には、前年を上回るケースも見られるなど、同じ業種でありながら業績面では明暗が分かれました。
日本かまぼこ協会の活動も自ずと自粛を迫られることとなり、２月に、第72回全国蒲鉾品評会を実施することができたものの、展示試食会は中止、審査会のみの開催となりました。それ以降の理事会、通常総会、委員会活動などはオンラインでの開催を余儀なくされるなど、その対応に苦慮致しました。
そうした中、かまぼこ製品（魚肉練り製品）の良質な魚肉タンパク質をアピールする「フィッシュプロテイン」の共通ロゴマークを制作し、併せて、消費者向けに魚肉タンパク質の特徴やメリットをわかりやすく解説したホームページを開設致しました。今年は会員各社がフィッシュプロテインマークを本格的に活用する元年になります。かまぼこ製品（魚肉練り製品）の販促とロゴマーク普及のための第２弾、第３弾の企画を実施します。
今年の蒲鉾品評会の開催につきましては、コロナウィルスの終息が不透明のなか、関係者の健康と安全を最優先に考え、やむを得ず中止とします。このほか、コロナが終息した暁には、海外展示会への出展など海外市場の拡大にも積極的に取り組んでまいります。また、ＨＡＣＣＰ義務化、新たな食品表示、外国人労働者の受け入れ等々、課題は山積していますが、2021年が素晴らしい年になりますよう、全力を尽くします。
皆さんのご支援、ご協力をよろしくお願いします。
