大阪出張の帰りの新幹線での楽しみは白天

2015年6月17日
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大阪出張の帰りの新幹線での楽しみは、ビールと「白天(しろてん)」。さっぱりとした白天は、関西を中心に生産され、不思議に関東では見かけない。素朴な白身魚の味わいと、きくらげのシャキシャキ感が、アンバランスな食感を生み出して、ビールのつまみにもってこいである。

揚げ色を付けずに、白く仕上げた白天の多くはキクラゲを混ぜた天ぷらかまぼこで日本3大祭りの一つである、大阪天満宮の天神祭ではハモ料理が食され、ハモすり身を使った白てんぷらは、貝割れ菜とともにお澄ましにされる。

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江戸時代の古文書によると、菅原道真の没後、謀議による冤罪の恨みを晴らすために天神となった道真が、雷を使って「白光、天に満が如く」と示され、後に「伝馬大自在天」と尊称されることとなったと伝えられている。この時の、雷によって空が白む様子を表しているのが白てんぷらだといわれている。古くは、ハモの生すり身が主体で用いられていたが、この頃では、冷凍すり身を主体に、ハモやグチを混合して作られている。

食べ方は、そのまま、わさび醤油をつけて食べるの一般的だが、天神祭には、白てんぷらと貝割れ菜のおすましが、伝統的な食べ方の一つとして伝えられている。

白天と云えばきくらげが定番ですが、紅ショウガ入りの白天もビールのつまみには、乙なものである。ぜひお試しを。

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