関西の夏の味“あんぺい”

2014年8月07日
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 連日、セミの鳴き声に囲まれる猛暑の日々。昔から、夏場には、さっぱりとした味が恋しくなりますが、関西には「あんぺい」なる涼やかな夏の味があります。冷たく冷やして、楽しむのも粋なもの。
 関東では、馴染みの薄いあんぺいですが、関西では夏の定番です。大阪のかまぼこ業者のあんぺいをこの時期、心待ちにしているファンも多いようです。

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 あんぺいは、江戸はんぺんの仲間ですが、原料や製法は大きく違います。東京のはんぺんがサメ類を主原料にしているのに対して、あんぺいの主原料はハモ。ハモは関西の夏の風物詩。この時季のハモは脂がのっていて、とても美味といわれています。今でも自ら、鮮度の良い生ハモを仕入れ、さばき、ハモ100%のあんぺいをつくっているところもあります。
 山芋などのつなぎは使わず、魚肉を、約2時間かけてすり鉢で丁寧に摺り上げ、塩水でゆであげてつくります。あんぺい独特のふわっと柔らかい食感と、ハモならではの深い味わいが特長です。吸い物種や冷たくひやして、わさび醤油で食べるのが一般的です。

 職人さんが長年の経験をいかして手作業で丁寧に一つ一つ作り上げるあんぺいをこの夏、試してみてはいかがですか。

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